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志賀内泰弘

ちょっといい話『みんな、ありがとう』志賀内泰弘

伊集院静さんの「冬のはなびら」(文春文庫)の中に、「雨あがり」という小品があります。 群馬県の片田舎の農家に生まれた主人公の廣作は、子供の頃に木から落ちたことが原因で足が少し不自由です。家が貧しいこともあり、中学を卒業すると、鎌倉の経師屋の親方の元へ修行に入ります。経師とは、襖や壁紙、掛け軸の表具などを手掛ける職人のことです。 しかし、生来の不器用のため、なかなか上達しません。後から入門した者にも […]

ほろほろ通信『立派なお父さん』志賀内泰弘

瀬戸市の梅田和子さん(66)がスーパーへ買い物に出掛けたときの話。その日は特売日で、10台以上あるレジはいずれも長い列ができていた。順番を待っていると、すぐ後ろに幼い二人の子どもを連れた父親が並んでいることに気付いた。5歳と3歳くらいの男の子だった。上の子が大事そうにバナナを一房抱えている。 待っている間、二人の子は騒いだりせずおとなしくしていた。「この年ごろだと、じっとしていられないのが普通なの […]

ちょっといい話『どっちも正しい・・・コロナ禍から学んだこと』志賀内泰弘

地元の中日新聞に、「わけあり記者」という新聞記者さんがいます。政治部もベルリン特派員などを歴任され、現在は編集委員をされています。過労で休職し、その後両親が要介護になり、自らもパーキンソン病を発病されたいうたいへんな事情を抱えて生きて来られたことから、そう自称されているのです。 ときどき紙面で記事を拝読させていただいているのですが、持病、介護、休職など私と共通点が多いので、面識はないのにもかかわら […]

ちょっといい話『スペアが効く人間になるなよ』志賀内泰弘

ときどき、学生の相談を受けます。多くの人は、将来に不安を抱いています。それは、自分も同じ。「あの頃」、どうやって生きて行ったらいいのかわからなくて、心の鬱々モヤモヤして押しつぶされそうでした。 そんな若者に、こんなアドバイスをします。 「スペアが効く人間にならないようにしろよ」 これは、私がサラリーマン1年目の4月に体験したことから生まれた言葉です。 まだ仮配属の研修中、その職場の課長が亡くなりま […]

ほろほろ通信『お兄ちゃん、これ開けてくれない?』志賀内泰弘

名古屋市名東区の横井和子さん(78)は、4つの病院へ月に7回通院している。とはいうものの比較的元気で、週に1回「戦争と平和の資料館ピースあいち」でボランティア活動もしている。 ところが、この1年くらい特に体の衰えを感じて困ったことがあるという。瓶詰などのふたが固くて開けられないのだ。海苔の瓶はガスこんろで少し温めて布巾を巻いてひねれば開く。 しかし、ペットボトルはガスで温めるわけにはいかない。栄養 […]

ちょっといい話『まやかしの秒数』志賀内泰弘

このところ、コロナ禍について考えていることがあります。どうしたら感染しないか。ワクチンを打つべきか否か。・・・ということではありません。 コロナのせいで、本当に嫌な思いをして生活しています。でも、「コロナのおかげ」だと言えることはないのだろうかと。もっとも、「おかげ」だと思って、無理矢理にでも心を前向きにしようしているだけなのですが。 そんな中、裏千家家元・千宗室さんの書かれた「京都の路地まわり道 […]

ちょっといい話『ジタバタ・右往左往』志賀内泰弘

「ジタバタする」というと、あまりいいイメージがありません。日本語の意味としては「苦難などから逃れようとして、慌てたり焦ったりしてもがく様」のことを言います。突然、壁にぶち当たると、ジタバタしたり、右往左往してしまうものです。 私も同じ。泰然自若。なにがあっても動ぜず、冷静になって最も良い対処法を考えて行動するのがいいことはわかっています。でも、わかっているのは、頭の中だけのことで落ち着きが無くなり […]

ほろほろ通信『たくさんある「いい話」』志賀内泰弘

「ほろほろ通信」欄外の「読者の皆さんへ」を読み、中区の三治和代さん(59)は思った。「いい話なんて、そうあるものじゃないわ」と。 「でも何かないかしら」と名古屋駅の構内を歩いていると、前を歩いていた中年の女性が、前かがみになって何かを拾った。それは壊れたメガネだった。そばに落ちていた部品も拾い、近くの派出所へ届けた。 三治さんは「あっ」と思った。落ちていた場所というのが、目の不自由な人たちを誘導す […]

ちょっといい話『人間はコップみたいなもの』志賀内泰弘

コロナ禍は、本当になんとかしてほしい。マスクなんて大嫌いだし、一日に何度もしつこく手洗いをしていると、神経質になり過ぎて、それだけで心が疲弊してきます。人と会うことが大好きだから、大人数の勉強会を開催できないことは悔しくてたまりません。旅行に行きたいところがいっぱいありますが、かなり自粛しています。 でも、この騒動が始まって1年近く続き、ふと気づくことがあります。志賀内は、会社を辞めてもう15年も […]

ほろほろ通信『押入れの麦わら帽子』志賀内泰弘

名古屋市天白区の藤城加恵子さん(74)の家の押入れには、リボンが付いた麦わら帽子が大切にしまってある。ときどきそれを眺めては温かな気持ちになるという。 3年前の9月23日のこと。帰宅した中学生のお孫さんが「お兄ちゃんが近くの道路でアルバイトをしていた」と報告に来た。見に行くと、マンションの道案内の看板を持って舗道にじっと座っていた。残暑厳しい日で、汗だく。ずっと野球部だったお孫さんは「炎天下での練 […]

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プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動とは?

ゆっくりでいい。一歩ずつでいい。
自分のできる範囲でいいから、
周りのことを思いやる世の中を作ろう

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