ほろほろ通信『お地蔵様の涙』志賀内泰弘
知立市の池田静子さん(83)は農業を営んでいる。20年ほど前、区画整理で先祖代々の土地から離れたところで新たに田を耕すことになった。その片隅には、小さなお地蔵様が立っていた。 明治時代からのものらしい。池田さんは幼いころからおばあさんに教えられていた。「お地蔵様を見かけたら、手を合わせて拝みなさい。きっと守ってくださるよ」と。それを思い出し、花と水を供えてお参りしていた。 ある日、農道で車の衝突事 […]
知立市の池田静子さん(83)は農業を営んでいる。20年ほど前、区画整理で先祖代々の土地から離れたところで新たに田を耕すことになった。その片隅には、小さなお地蔵様が立っていた。 明治時代からのものらしい。池田さんは幼いころからおばあさんに教えられていた。「お地蔵様を見かけたら、手を合わせて拝みなさい。きっと守ってくださるよ」と。それを思い出し、花と水を供えてお参りしていた。 ある日、農道で車の衝突事 […]
東京都練馬区 ペンネーム:JINさん <心に響いた「たった一言」> 「いつもしっかり掃除してるね」 <「たった一言エピソード」> 私が中学3年の頃のことです。 私は同級生にすれ違いざまに蹴られたり色々な仕事を押し付けられたりといったいじめを日常的に受けていました。 いつものように掃除当番になった同級生がゴミを少し端に寄せて遊びに行こうとして、私が少し注意しても聞く耳を持たず校庭へ遊びに行ってしまい […]
豊橋市の盛岡明美さん(58)は、自家用車で通勤している。その途中の道で見かける光景について便りをいただいた。 3年くらい前から、歩道や車道のそうじをしている人たちをときどき見かけるという。40から50歳くらいの7、8人の男性で、全員が同じ黄緑色の作業服を着ている。何度か見るうちに、通りに面した平屋の小さな会社の社員さんらしいことがわかった。 ところが、そうじをするのは、自分たちの会社の周りだけでは […]
買い物で両手がいっぱい。両方ともかなり重く、家までタクシーに乗ることにしました。しかし、そういう時に限ってなかなか来ない。炎天下の交差点で、背中を汗が伝います。 ようやくやって来たタクシーに、手を上げます。 (ああ、ようやく冷房の車内に入れる)目の前に止まってくれたタクシーに乗り込もうとして、気づきました。舗道下の側溝に、空き缶が落ちているではありませんか。当メルマガでも、何度も話題にさせていただ […]
「なぜ「そうじ」をすると人生が変わるのか?」(ダイヤモンド社)という本を書いたせいか、その読者から言われることがあります。「若い頃から、そうじが得意だったのですか」と。トンデモナイ。好き、どころか大の苦手。今でも、できることなら、したくないです。 でも、自分に課していることがあります。外出先で、路上に空き缶を見つけたら拾うことです。「しなくない」のに、なぜ拾うのか。それは、今までの体験から、「拾う […]
兵庫県養父市の教諭・西村徹先生は、地域での清掃活動に熱心です。毎年、サンタさんの格好をして行う「クリスマスゴミ拾い」を呼び掛け、その参加者は年々増えています。そんな活動は、全国の地域にも広がっています。 その一か所。姫路市の「クリスマスゴミ拾い」の参加者である姫路市教育委員会の指導主事・渡邊先生から、西村先生に一通のメールが届きました。それは、こんな内容でした。 「前略、メールで失礼いたします。私 […]
この夏の甲子園、8月14日の仙台育英高校対鳴門高校の試合中の出来事です。5回裏、仙台育英の守りの最中、外野に大きな白いビニール袋が舞ってきました。甲子園に台風10号が近づき、強風が吹いていたのでした。 センターの水岡蓮選手は、そのビニール袋に近づき、サッと拾ってズボンのポケットにしまいました。これには、訳がありました。佐々木順一朗・前監督から、「ゴミを拾うことは運を拾うことだ」と教わり、ふだんから […]