親孝行プロジェクト『日曜日、午前8時の親孝行』志賀内泰弘

友人K君の話です。彼は、次男で実家から1時間ほどのところで暮らしています。父親は、90歳を超えていますが、比較的元気。それでも、自分で車の運転ができません。それで、毎週日曜日の朝8時に電話がかかってきます。

「おう、おはよう」
「なに?」
「散髪に連れてってくれ」
「そんなの兄貴に連れてってもらえよ」
「・・・」
「仕方ないなあ・・・じゃあ、昼過ぎに行くよ」
「待ってる」

という具合。K君のお兄さん夫婦と同居しているのですが、なかなか頼みにくいらしいのです。

一緒に住んで、面倒を看ていてくれるから安心。でも、一緒に住んでいると「いろいろ」あるのです。親子は近い関係だから、お互いに甘えることもあります。他人ではないから、ついつい言い過ぎたり、言わなくてもいいことを口にしてしまったりもします。

でも、K君は、少しだけ離れたところに住んでいる。同居家族には頼みにくいことをK君に頼んでくるというわけです。

その「頼み」は多岐にわたります。
「色鉛筆を買ってきてくれ」
「折り紙を教えてほしい」
「ケイ線の幅の広い大学ノートを買ってきて」
などなど・・・。K君は、買い物をして実家に届け、その後で近くの喫茶店に連れていくのだそうです。ああ、なんて親孝行なんだろう。感心してしまいます。

そして、この兄弟。別に、打ち合わせをしているわけではないけれど、親孝行のタッグを組んでいるような気がするのです。親孝行にも、それぞれ「できること」が異なります。あなたの親孝行は、どんなことですか?

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