『ありがとう子どもたち』|親孝行大賞受賞作品

【ペンネーム】木立慈雨さん
【性別】男性
【年齢】50代
【住所】宮城県石巻市

【「親孝行大賞」のタイトル】
ありがとう子どもたち

【「親孝行大賞」の本文】
 子育てはスリリングだ。特にやんちゃな男の子二人を授かった我が家では、特に保育園時代の忘れがたいエピソードが多い。それも一般家庭では事件というような代物だ。

例えばディズニーランドでの出来事。次男が柵に首を突っ込んでそのまま抜けなくなった。思わず笑ってしまったが、近くにいたキャストの人のほうが慌ててしまっていた。

さすがにランドのマニュアルにはなかったようで、頭が入ったのだからどこかから出るだろうくらいに思っていろいろやっているうちにポンと抜けた。写真を撮らないでしまったのがつくづく残念である。

子育てを楽しむ秘訣の一つはいつもカメラを持ち歩くことだ。写真があればエピソードがリアルに思い出せるし、きっと息子の結婚式でも使えるだろう。

例えばコイン精米所に入って自分で鍵をかけてしまい出られなくなったこと。精米しようとして、車から玄米を降ろす準備をしていたら、次男はすでに精米所に入って鍵をいたずらし、出られなくなって焦っていた。

長男もどうしたらいいか分からず外でおろおろしている。二人に落ち着くように言い、外から身振りで鍵の開け方を教えたが開けることができない。精米業者に頼らず自分で解決できる方法を探す。運良く建物横の小窓が開いているのが分かった。

高い場所にあったその小窓に飛びつき、苦労して身体を引き上げ捻って中に入り頭から床に降りて内部に侵入、事なきを得た。本当に小さな窓だったので、まさにミッションインポッシブルである。

子育てを楽しむ秘訣の二つ目は体を鍛えておくことだ。いつどこで子どもの命に関わる事態が起きるか分からないし、そこで問題をクリアすれば、父としての尊敬を勝ち取ることができるのは間違いない。

例えば保育園でのイベント。我が家の保育園では、親が動員されて多くの行事が行われた。マツケンサンバを踊らされたりマジックをさせられたり父兄参加型のエンターテイメントに事欠かなかった。

休日に父兄が集まって祭りの準備や園庭整備、出し物のための練習など、負担も大きかったが、それ以上に保母や父兄同士の繋がりといった横の繋がりは生きた子育て情報の宝庫である。

他の家族の話を聞くというのは笑い話として聞いていて楽しいし、もちろんとても参考になった。

子育てを楽しむ秘訣の三つ目は子育てを自分の娯楽として楽しむことだ。

親が楽しければ子どもにも楽しさが伝染する。親子で笑って楽しめれば1+1=3だ。趣味だと思えばどこか気負うし、義務だと続けるのがつらくなる。

気負い過ぎるとみんなが引いてしまうので適度に熱中、忙しい時やつらい時は遠慮なく保母や他の父兄に助けを頼めばいい。そのくらいのいい加減さが一番楽しい。

だから言える。楽しい時間をありがとう、おれの子どもたち。

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