【ペンネーム】青山ナツさん
【性別】女性
【年齢】60代
【住所】長崎県長崎市
【「親孝行大賞」のタイトル】
「子どもの存在こそが親孝行」
【「親孝行大賞」の本文】
母は苦労して私を育ててくれたのに、病気になった時も介護できず、何も親孝行できないまま亡くなってしまいました。
それがずっと気になっていたのですが、弟が「姉貴は、孫を見せてやれたんだから、それでいいんじゃない」と言ってくれて、少し気が楽になりました。
もちろん、子ども好きな母は子どもたちを大変かわいがってくれました。近くには住んでいなかったのですが、お盆やお正月には長めに帰ってきていたし、母も孫の顔を見に来てくれてました。
私には孫はまだいませんが、いたら、かわいいと思います。たぶん。
それに親になってから思うのですが、子どもが生まれて、赤ちゃんの笑顔、泣き声、寝顔全てがかわいいのです。もちろん自分の子どもだから、あたり前なのでしょうが、不思議ですね。
そして、思うのですが、子どもたちが元気に育ってくれて、存在してくれていること自体が親孝行ではないかと。
幼稚園のお芋ほりを一緒にしたり、運動会でカメラカメラ、ビデオビデオと右往左往したり、病気になって夜中に病院へ駈け込んだり、また子どもが友だちと行き違いで泣いてたら一緒に涙ぐんだり・・・いっぱいいろんなことを経験させてもらいました。
こんな世の中で、ちゃんと大きくなってくれた。完璧な親ではなかったけれど、子どもたちにも言い分はあるだろうけど、育ってくれたことに感謝したいと思います。
だから、私が思ったように、とりたてて、何か親孝行しないといけないと思う必要はないのではないかと思います。もちろん感謝の気持ちは忘れてはいけないと思いますが。
親孝行も感謝の先送りだと思うのです。
私が親にしてもらったことを感謝し、それを今度は子どもたちにする。子どもたちは、またその子どもたちにする。親にしてもらったことを親に返すのは難しいから。それに親もそうは思っていないと思います。自分もそうだから。