ちょっといい話『普通の仕事を、普通ではないレベルでやる』志賀内泰弘

元ザ・リッツカールトン・ホテル日本支社長で、現在、精力的に講演・セミナー活動をしておられる高野登さんとの出逢いは、この本でした。
「リッツカールトンが大切にするサービスを超える瞬間」(かんき出版)です。

最初に書店で見かけた時、迷わず手にしていました。当時まだサラリーマンだった私は、帰宅するとすぐ読了。
「これは凄い本だ!」
「なんとか、高野さんを自分が主宰する勉強会に講師としてお招きできないだろうか」
と考えました。その数日後のことです。知人 (今は友人) Nさんから、メール便が届きました。どうやら中身は本のようです。

Nさんは、かんき出版で社長秘書をしていました。たまたま、以前、私がある本の出版に関わらせていただいたのが、ご縁でした。封筒を開封してびっくり!なんと、先日、読み終えたばかりの、
「リッツカールトンが大切にするサービスを超える瞬間」
が出て来たのです。そこには手紙が添えてありました。
「私が初めて編集を担当した本です」
と。すぐに電話すると、高野登さんの講演をたまたま聞きに行き、感動してしまい、社長に直訴して承諾を得て、高野さんに本を書いてもらったというのです。私は、渡りに船と、速攻で
「高野さんに名古屋へ来て下さるように願いしていただけますか?」
と頼み、講演会が実現したのでした。本当に縁は異なものです。それは、2005年初秋のことでした。

その後、高野さんとは旅行をご一緒したり、共著で本を出させていただいたり、おもしろイベントを企んだりと仲良くさせていただく関係になりました。もちろん偉大な方であり、年上。「心の師」ではありますが、ご無礼ながらも高野さんの「ゆかいな仲間たち」の一人に加えさせていただいています。

さて、その高野さんが、集大成とも言うべき本を出されました。

「百年思考」(かざひの文庫)です。これは、高野さんが、もっと力を注いでおられる善光寺寺子屋「百年塾」の講話100選です。その中から、1つ転載させていただきます。

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『普通の仕事を、普通ではないレベルでやる』

さて、あなたはあるホテルでドアマンとして働いているとします。ある日、あなたの前にタクシーが停まりました。

さあ、ドアマンとしてどんな行動がとれるのか想像してみてください。タクシーに近づき、中をさっと観察しました。ご高齢のご婦人が代金の支払いをしています。彼女の向こう側には、みるからに重そうなボストンバッグが置いてあります。

きっとあなたは、開いたドアに手をかけて、お客さまが降りる時に頭をぶつけないようにガードします。ドアマンとして、いつも普通にする動作です。さて、ここであなたなら、ご婦人になんと声をかけますか。

(1)ドアに手をかけながら、
「いらっしゃいませ。」
そういって、彼女が荷物を持って降りるのを待つ。

(2)「いらっしゃいませ。そのお荷物、先にお預かりしましょうか」
そして彼女からバッグを受取り、車から降りるのを待つ。

(3)「いらっしゃいませ。そのお荷物、どうぞそのままでお降りください」
そして彼女が降りるのを待ってから、反対側のドアを開けてバッグを降ろし、エレベーターにご案内する。

(1)と(2)はよく見られる光景です。しかし(3)の行動は、ボストンバッグは高齢者にとっては重いものだと想像できなければとれないのです。誰もがやっている仕事を、誰もがやらないレベルでやる。そこに違いを生み出す違いがあるのです。

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