『気持ちの切り替え方』|ちょっといい話 志賀内泰弘

福島県で経営コンサルタント事務所を経営する渡辺雅文さんから、毎月ニュースレター「かけはし」を送っていただきます。

日本中の優れた企業を見学するツアーを企画した際のレポートや、おすすめの図書などぎっしりと役に立つ情報が詰まっています。
その令和4年10月1日発行、113号に掲載のエッセイに目が留まりました。

ついつい、「ああ、そうそう」と頷いてしまったのです。
今日は、そのエッセイを、転載させていただきます。

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「気持ちの切り替え方」
渡辺経営コンサルタント事務所

荒 千代子

ふとしたときに思い出す記憶。楽しい、嬉しいことばかりではありません。嫌なことを思い出すたびに、くよくよするまではいきませんが、「自分はなんて気持ちの弱いダメな人間だろう」といつも思ってしまいます。

負のループに入ってしまうこともあります。
「そういえば、あの時もこんなことがあってダメだったなあ」と、次々と嫌な記憶がよみがえります。最後に褒められたのはいつだっただろう。何歳まで、どんなことで褒めてもらっていただろう。

皆さんは最近褒めてもらいましたか?何歳まで褒められたでしょうか?

嫌な記憶がやけに鮮明なのはなぜなのだろうと感じていましたが、先日視たNHKのテレビ番組「チコちゃんに叱られる!」のお陰で、この長年抱いていた心の引っかかりが解消されました。

テーマは、
「9歳女の子からの質問。嬉しいことは忘れてしまうのに、なぜ嫌なことは覚えているのか?」

この質問に答えてくれたのは、人間の行動と心理を研究する東洋大学社会学部教授の戸梶亜紀彦先生です。

戸梶先生は「嫌なことを覚えているのは、同じ目にあわないように対策をするため」とおっしゃいます。嫌な記憶は、将来二度と同じ過ちを繰り返さないための教訓のような役割を果たしているそうです。

人間の脳は、嫌なことがあるとその瞬間に前触れを感じてたくさんの情報を集めだします。交通事故のとき情景がスローモーションに見えるといいますが、実はこれも危険を感じて対処しようとしているからだと考えられているそうです。

一方、楽しいときはその経験に満足してしまい、周囲の情報に注意が向かなくなります。このため、楽しい、遊んだなどはざっくりとした記憶になりますが、嫌なことは同じ悲劇を繰り返さないように無意識のうちに情報を集めるようになり、記憶に残るのだそうです。

演壇に立ちマイクを持った瞬間に頭が真っ白になり、挨拶しようとした内容がすっぽり飛んでしまい、体が固まってしまったこと。人で賑わっている駅の階段から足を滑らせ上段から転げ落ちてしまったこと。私の恥ずかしい、嫌な記憶は数知れません。

確かに、同じ体験はしたくないと慎重に行動をしています。

戸梶先生によれば、嫌な記憶は完全に忘れることはできないが、ため込むことはよくないとのこと。嫌なことは人に話す、紙に書いたりするのがよいのだそうですが、人には迷惑をかけたくないという気持ちの強い日本人には、特に人に話すのがためらわれるのではないでしょうか。

立場が上になればなるほど人に言えなくなったりしますが、嫌なことを思い出したりしたらたまには慰めて欲しいですし、誰しも褒められたい、認められたいとの願望や欲求をもっていると思います。

あるプロモーション会社が開発した「ベタ褒めシャワールーム」という装置が、気兼ねなく気持ちを切り替えられる方法としても注目を集めています。

普段あまり褒められる機会がないという働く人達を対象にした装置で、年齢や職業など基本情報を設定すると褒め言葉のシャワーが降り注ぎます。体験した人の中には、涙が出てくるという人もいるほどです。

気持ちが落ち込む、気弱になる、自分の思い通りに進まない、イライラする。人はその気持ちを解消したり、自分を励ましたりする方法をそれぞれ持っていると思います。

福島県の内堀雅雄知事は生真面目な印象ですが、意外にもヘビメタ好きで、朝、ヘビメタの音楽で目覚めるのだそうです。激務で難しい局面も多い日々、好きな音楽で気持ちを切り替えているのだと思います。

自分を勇気づける方法は十人十色で、決して逃げ道ではありません。私も気持ちを切り替えるスイッチをたくさん持っておきたいと思います。

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