『ソウイウヒトニナリタイナ』|ちょっといい話 志賀内泰弘

ちょっと心が荒んた時、読み返す詩があります。
誰もがご存じの、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」です。

雨ニモマケ
風ニモマケズ
雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
丈夫ナカラダヲモチ
・・・
で始まり、

ホメラレモセズ
クニモサレズ
サウイフモノニ
ワタシハナリタイ

で終わります。

物事が上手くいかない時、その悩みの根底にはたいてい「欲」があります。

「欲」が悪いわけではなく、
「欲」が過ぎるがために、トラブルが起こるのです。

それなら、「欲」をかかなきゃいいわけですが、「欲」の人間の「性(さが)」です。上手くコントロールしてやるしかないのです。

「風ニモマケズ」にあるように、

東ニ病気ノコドモアレバ
行ッテ看病シテヤリ

なんてことは、そうそうできません。でも、この詩を読むと、心を現れた気持ちになるのです。

「サウイフモノニ
ワタシハナリタイ」
・・・でも、そんな人にはなれそうもありません。

でも、一歩でも近づけないか。そう思って、私も詩を書いてみました。こんな詩です。

「ソウイウヒトニナリタイナ」

1、
ラシュアワーの渋滞
イライラ募りクラクション
こんな時 神様に試される

脇道から出て来た
ドライバーと目が合い
「どうぞ!」と譲ってパッシング

ソウイウヒトニナリタナ
見て見ぬフリのワタシです
ソウイウヒトニナリタイナ
ナレナイコトニ自己嫌悪

2、
十日続きの残業で
電車の中で居眠り
こんな時 神様に試される

荷物抱えたおばあちゃん
席を探しウロウロ
「こっちへどうぞ」と立ち上がる

ソウイウヒトニナリタナ
心貧しいワタシです
ソウイウヒトニナリタイナ
ナレナイコトニ自己嫌悪

3、
朝の会議に遅れそう
エレベーターに駆け込む
こんな時、神様に試される

ドアが閉まる瞬間に
走る足音聞こえて
「開ける」のボタンに手を伸ばす

ソウイウヒトニナリタナ
言い訳ばかりのワタシです
ソウイウヒトニナリタイナ
5秒待てたらできるのに

ソウイウヒトニナリタナ
ソウイウヒトニナリタナ
ソウイウヒトニナリタナ

ほんの一歩でも、ほんのひと欠片でも。そういう人になりたい・・・いや、なります。

そう宣言します。宣言しないと、できないから。

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