ちょっといい話『100個のクリスマスプレゼント』志賀内泰弘

今日は、フランス代表のオリンピック選手団の通訳を務めるなど通訳の仕事に携わっている、大瀬マリールー葵さんの「クリスマスイヴ」にまつわるお話をお届けします。

葵さんは、父親がフランス人、母親が日本人で小学校を卒業するまでフランスで育ちました。中学に入ってからも、夏休みなどにはフランスで父親、そしてその親戚と過ごしたそうです。

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「100個のクリスマスプレゼント」
大瀬マリールー葵

クリスマスイヴは、恋人と食事を楽しむことが多いでしょう。フランスでは家族中心に過ごす大切な日です。フランスは家庭によって、クリスマスの過ごし方は様々ですが、我が家のクリスマスを紹介したいです。

まず日本と同様にフランスでは、24日のクリスマスイヴをメインに盛り上がります。

我が家のクリスマスイヴにはルールが2つあります。

<ルール1>
祖父か祖母のお家に集合する。

<ルール2>
自分以外の参加者全員に1個ずつプレゼントを用意し、持参する。

プレゼントは、大きなクリスマスツリーの下に並べていきます。いつも10人前後集まるので、約100個ものプレゼントが集まります。その光景は、まるで絵本の中に描かれたようなキラキラしたクリスマスです。

夕食を食べた後に、みんなでツリーを囲むように座ります。そして、ランダムにプレゼントを拾い、例えば「おばあちゃんへ。あおいより。」と包装に添えられたタグを読み上げ、宛先の人に渡していきます。

プレゼントを選んだ理由を話すことで盛り上がり、感謝の気持ちとしてハグやキスをします。それを100回も繰り返すので、毎年恒例の楽しみになっています。

プレゼント交換をすることが決まっているので、日々お出掛けをするときに「これをあの人に渡したら喜ぶだろうな」、「あ!あれは、あの人が欲しいって言ってた商品だ」と大切な家族のことを思い出しながら過ごせます。

私はその癖がついたのか、恋人がボソッと「これ良いな」って呟いたことさえ、自然と覚えておけます。

クリスマス当日の25日は、寝たいだけ寝て、ゆっくり家族の団欒を楽しみ過ごします。

家庭によっては、日本と同じく夜の間にサンタクロースがやってきて、クリスマスツリーの下にプレゼントを置いたというコンセプトで楽しむこともあります。(あ、コンセプトではなく、真実かも知れませんね。失礼致しました。)

ここでもう一つ、プレゼントに関連した話をさせて下さい。

私は今年の11月に入籍しました。結婚祝いとして、フランスに住む父があるものを贈ってくれました。それは、チョコレートです。そして、一緒に詩を添えてくれていました。

“L’amour est chocolat :
Fort , intense,
doux, joyeux,
amère, merveilleux “

日本語訳
『愛はチョコレート
強く、激しく
柔らかく、楽しく、
苦くて、素晴らしい』

私の今後の結婚生活を大好きなチョコレートに例えてくれたのです。とても嬉しくて、自然と笑顔になりました。

プレゼントは気持ちであり、アイディアです。贈り物は、その物の価値もあるが、商品を選んだ経緯、自分をどこかで想ってくれていることが伝わるので、とても嬉しいものですね。

一方、日本では高価な物やお金を包み、結婚のお祝いを贈ることが一般的です。高額になって双方の負担になってしまうようでは、本来の贈りものとしての意味を為さないのではないでしょうか。文化の違いもあって、型違いな発想は難しいかも知れません。

しかし、お金では買えない”心のこもった”贈り物は、あなたを大切に想う相手なら、必ず喜んでくれると思います。もちろんどんなシーンのお祝いにも共通します。

コロナの時期だからこそ、遠く離れた家族と一緒に過ごす時間を作る。それだけでも、幸せなギフトかも知れないです。

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コロナ禍で、人と会うことがなかなかかなわない2年間です。

でも、日本では感染者数も落ち着きをみせており、久しぶりに忘年会やクリスマスパーティに参加される方も多いと思います。

コロナ禍で、つくづく「普通の暮らし」の有難みを認識させられました。「人と会う」という、ただそれだけのことがどれほど重く価値のあることか。

聖夜に、みなさんが「大切な人」と幸せな幸せなひとときを過ごされることを願ってやみません。
ハッピークリスマス!

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