ほろほろ通信『おばあちゃんに見守られて』志賀内泰弘<中日新聞掲載2012年11月18日>

名古屋市熱田区の山田友子さん (41)は神奈川県出身。幼い頃よく、茅ケ崎にある母方の実家に何度も泊まりに行った。

弟が生まれて手がかかることから、小学校に入るまでおばあちゃんに面倒を見てもらったのだ。白髪を取ってあげると「ありがとうね」と言ってくれたり、夜は添い寝をしてくれたりしたことが今も思い出に残っている。

そのおばあちゃんが、最近亡くなった。

朋子さんの夫は忙しくて帰りも遅い。10歳と5歳の二人の子育ての真っ最中で家を離れられない。母親は「遠いから無理して来なくてもいいよ」と言ってくれた。

迷ったあげく弔電を打った。

「おばあちゃん、私が生まれたときからたくさん世話してくれてありがとう。お泊りした楽しい思い出は一生忘れません」と。

告別式の翌日、母親から電話があった。

「おばあちゃんは入院中、ベッドの上で子どもの世話をしているみたいだったよ。おんぶをしたりして」
「昔に戻って、お母さんをあやしているつもりだったんじゃないの」

と言うと、母親は

「でも、肩が凝って重いから、私に早く背中から降ろしてって言うのよ」と。

その時気づいた。おばあちゃんがベッドで世話をしていたのは、孫の友子さんのことだということに。

友子さんが生まれたのはおばあちゃんが51歳のとき。今から思うと、おんぶするのも体力的に辛かったに違いない。今になってそのことがわかり胸が痛くなった。

「思うようにいかないこともあるけど、おばあちゃんがしてくれたようにしっかり子育てしていきます。これからも心の中にいて見守っていてね」
と山田さんは言う。

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