『誰がトイレットペーパーを?』|ほろほろ通信 志賀内泰弘

一宮市の木曽川中学校では毎朝、始業前に全校生徒で校内清掃をしている。

1月27日の月曜。今井誠先生(49)が清掃前に体育館のトイレをのぞくと、手洗い場のところに、かわいいイラストのビニール袋に入ったトイレットペーパーが置かれてあった。まるで誕生日のプレゼントのように、口がきれいなモールで結んであった。

近くにいた生徒に「これは何?」と尋ねたが「分かりません」との返事。よくよく見ると、中にメモが1枚入っていた。

「本日はありがとうございました。大和中バレー部一同」

そこで体育館の清掃をしていた生徒の中に男子バレーボール部員がいたので、「昨日か一昨日、大和中学と練習試合をしたの?」と尋ねた。「はい、土曜に」とのこと。ことの次第が判明した。

同市の大和中学校のバレー部員が練習試合にやってきた。当然、トイレを使用する。使う人が増えるので、いつもより汚れるに違いない。そのおわびとお礼の気持ちを込めて、トイレットペーパーをそっと置いていってくれたのだった。

今井先生は早速、校長先生にこのことを報告。大和中の校長先生にお礼の気持ちを伝えてもらった。

「他校の生徒を招いて試合をするのに、わが校では土曜にトイレの掃除をしてお迎えすることができなかったことが悔やまれます。大和中バレー部は強豪校。その背景にこうした気遣いがあるからだと思いました。心は見えないけれど、心遣いは見えるということを、子どもたちに伝えていきたいと思います」

と今井先生は話す。

<中日新聞掲載2014年4月20日>

最新情報をチェックしよう!
>プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動とは?

プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動とは?

ゆっくりでいい。一歩ずつでいい。
自分のできる範囲でいいから、
周りのことを思いやる世の中を作ろう

CTR IMG