ほろほろ通信『おせっかいなおばさんより』志賀内泰弘<中日新聞掲載2013年1月20日>

東海市の村瀬晴香さん(17)は、毎年のお正月に楽しみにしていることがある。年賀状を郵便受けまで取りに行くことだ。

1月5日の朝のこと。年賀状の束とともに、一通の封書が届いていた。差出人のところには「○○さんのハガキ在中」と書かれてあった。○○とは、晴香さんのクラスメ−トの名前だ。

開封すると、透明なビニール袋に包まれた、その友達からの年賀状が入っていた。

そして、手紙が添えられていた。

「12月31日、道でこの年賀状を拾いました。このままポストに入れようと思いましたが、真心を込めて書かれたハガキにタイヤなどの跡が付いており、汚れてしまっていたので、その旨をお知らせしておいた方が良いと思い、送りました。風が強く吹いていたので、1枚だけ飛んでしまったのでしょうね。晴香さんや友達にとって飛躍の年となりますように」

差出人の住所はなく「おせっかいなおばさんより」とだけ書かれていた。

1月7日、高校の始業式の後、部活でその年賀状をくれた友達に「おせっかいなおばさん」の手紙のことを話した。

すると、年賀状を出してきてくれるようにお兄ちゃんに頼んだのだが、ポストまで行く途中で落としてしまったのではないかとのことだった。

でも、そのおかげで知らない方の心遣いに触れることができた。

晴香さんから、おせっかいなおばさんへ。

「タイヤで汚れた年賀状と手紙は私の宝物になりました。新年からとても心が温かくなりました。見ず知らずの私と友達のために年賀状をここまで大切に思ってくださり、感謝の気持ちでいっぱいです」

最新情報をチェックしよう!
>プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動とは?

プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動とは?

ゆっくりでいい。一歩ずつでいい。
自分のできる範囲でいいから、
周りのことを思いやる世の中を作ろう

CTR IMG