<掲載時のお名前>元単身赴任のYH
福岡県福岡市
<心に響いた「たった一言」>
「1円玉はとっても助かるの!」
<「たった一言エピソード」>
近所のコンビニには、テーブルが2つ、椅子が8脚設置されています。
腰掛けてコーヒーを飲んでいると、腰の曲がったおばあちゃんが乳母車を押しながら店内に入ってきました。このおばあちゃんを見かけるのは、3回目。
おばあちゃんの乳母車には、近所のスーパーで買った少しばかりの惣菜と野菜が入った袋が置かれています。乳母車をゆっくり押しながらカウンターに到着したおばあちゃんは、1円玉がたくさん入ったビニール袋を静かに置き、
「ソフトクリームをお願いします」
とペコリ。ビニール袋の中には、1円玉10枚がセロテープでとめられたものがたくさん入っています。
小銭に入ったビニール袋を渡されたオーナー兼店員さんの女性は、
「おばあちゃん、いつもありがとう!1円玉はとっても助かるの。今日もいい天気ね!」
とお金を数えることもなく、ソフトクリームをおばあちゃんに渡しました。
私の横に腰掛けて、美味しそうにソフトクリームを食べるおばあちゃん。とても幸せそうな顔です。
このおばあちゃんを見るのは、3回目。垣間見た光景を足し合わせると、こういうことのようです。
おばあちゃんは、年金生活。毎日の生活費をやりくりしながら貯めた1円玉。それが198円になったところで、このコンビニでソフトクリームを食べるのを楽しみにしている。
コンビニの店主は、小銭を数えることもなく
「1円玉は助かるの!」
と笑顔で返す。
するとおばあちゃんは店主の笑顔と「助かるの!」のひと言がモチベーションになり、次回のソフトクリームを楽しみに1円玉を貯める。
セロテープをはがして1円玉を数える手間を考えたら大量の1円玉は、本当はコンビニにとって「うれしい」存在ではないかもしれません。
でも、女性店主は笑顔で
「助かるの!」
と笑顔付きで接客しています。
1円玉を貯めるおばあちゃん。
1円玉を喜ぶ女性店主さん。
どちらも素敵な女性ですね。
ココロがポカポカしました。