河村さん
星美学園中学校
<心に響いた「たった一言」>
「家族を守りたいから」
<「たった一言で」エピソード゙>
去年の父の誕生日のこと。もう父は年なので、それほど欲しい物はなくなってきました。
だけど毎年手紙と一緒にプレゼントをあげているので、母と私と姉は迷いました。やっぱり本人に聞こう、ということになりそうしてみました。そしたら父は少し考えてから、
「んー、避難用具がいいな」
と言ったのです。私達は最初は驚き、
「どうして?」
と聞くと父は
「家族を守りたいから」
と無表情に少し近い笑顔で言いました。
私は、その言葉に嬉しくて、その瞬間家の中の空気が幸せで満ちていました。この数秒間のたった一言がこんなにも人を笑顔にさせてくれることがすごいと思います。
今、避難用具の箱はクローゼットの奥に入れています。もちろんその箱を開ける時がないことを願っていますが、万が一の時は私も家族を精一杯助けようと思います。