『大丈夫、大丈夫、大丈夫』|たった一言でコンテスト受賞作品

<掲載時のお名前>kaorimamaさん
<年齢>33
<性別>女性

<心に響いた「たった一言」>
「大丈夫、大丈夫、大丈夫」

<「たった一言エピソード」>
高校生の時、父と母の喧嘩が絶えず、学校では覚えのない噂が原因で友人達からつらく当たられる日々が続き、もう何だか頭も心の中もいっぱいいっぱいで、家にはすぐに帰らずにいつも駅を出てから街をブラブラして時間を潰していました。

そのうちに母が出て行き、学校での状況も変わらず、どうにもならない気持ちのまま毎日を過ごして、電車の中でも涙が出そうになってこらえるのに必死になった日もありました。

ある日、いつものように学校が終わってから街をブラブラしようと思った時に、中学の時、仲の良かった友人と高校生になってから偶然会ってポケットベルの番号を交換していたのを思い出し、ふとメッセージを送ってみようと思い立って、駅の公衆電話のところまで行き、受話器を取りました。

その公衆電話の台の上には誰でも自由に使うことのできるメモ帳とえんぴつが置いてあったのですが、そのメモ帳に目をやると、そこに、

「大丈夫、大丈夫、大丈夫」

と書いてあったのです。

私は、胸がどきっとなってじわっと涙がこみ上げてきました。

我慢しても涙が止まらなくなって、仕方がないのでトイレに入って落ち着くのを待ったことをよく覚えています。もうどうでもいいという気持ちで毎日を過ごしていましたが、その「大丈夫」という言葉でそうなのかもなぁと思うことができました。

あれは、どこかの誰かが電話越しの相手に言った言葉なのかもしれないし、自分自身に書いた言葉なのか何も分からないけど、あの日からずっと、辛いことや大変な状況になったとき、私のことを励まし続けてくれる言葉です。

今でもしょっちゅう思い出す出来事です。

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