氏名:荒川さん
校名学年:豊明市星城中学校
<心に響いた「たった一言」>
「娘のためにがんばります」
<「たった一言エピソード」>
今年の夏、私は家の近くを毎日のように歩いているおばあさんを見かけました。後背から娘に見守られ、杖をつきながらゆっくり一ずつ前に進むおばあさんの姿に私は心を奪われました。そしてすぐに話をしてみたくなりました。
「これ、どうぞ」
私が小さなお菓子を渡すとおばあさんはびっくりした顔をしました。急いで私は、おばあさんの歩く姿に感動したことを伝えました。とたんにおばあさんは、とびっきりの笑顔をして、
「ありがとう。ありがとう」
と言ってくれました。娘さんにも私の気持ちを伝え、今度はおばあさんの家の前で三人で話をしました。
おばあさんの年齢は九十八歳だそうです。そんなにご高齢なのに、長生きでいようと努力していらっしゃるんだなぁ。と私は思っていました。
なので、
「これからもおばあちゃんの笑顔が見たいから、頑張って長生きしてね」
と、言いました。でもその時きっぱりと、
「娘のために頑張ります」
と、おばあちゃんに言われました。
最初はこの言葉の意味がよくわかりませんでした。でも、おばあちゃんの話を聞いていると、
「いくら歳をとっていても自分のとことなるべく人に頼りたくない」
という思いが私の心にまっすぐに伝わってきました。そうはいっても、娘さんに頼らないといけないことだってあるはず。
だからこそ、一歩一歩力を振り絞って大地を踏みしめているのだと思いました。戦争を体験してきたおばあちゃんの目は、私たち若者の目よりずっときれいで、生き生きしていました。
輪足は何もかもおばあちゃんに見透かされているような気持ちになりました。人間として身体よりも魂を磨き上げていかなければならないと思いました。おばあちゃんのおかげで私には一つの人生の課題ができました。
ありがとう、おばあちゃん。