東京都西東京市
ペンネーム:愛 響光さん
<心に響いた「たった一言」>
「一生、恨みます!」
<「たった一言エピソード」>
「キィーン」という音と共に、電車がホームに入ってきた。一瞬、「飛び込みたい!」という衝動が体を走った。
流行に鈍感な自分が、仕事のストレスから、鬱病なんて、流行りの病気にかかってしまった。
その日は、特に打ちのめされた夜だった。
ふと脳裏に、職場で慕ってくれている後輩の姿が浮かんだ。彼女とは不思議な縁で、転職前も同じ職場の仲間だった。普段は、彼女の愚痴聞き係だが、たまには、逆も良かろうと、「人生で初めて死にたいと思った」とメールを送った。
即、思いの詰まった返信が来た。そこには、
「また、死にたいと思った時は、必ず、必ず、私に連絡を下さい。私に無断で、死ぬようなことがあれば、一生を恨みます。」
と綴られていた。
“恨む”という言葉が心に刺さった。甘やかされて育った自分は、人に叱られた経験が少ない。余計に彼女のメールは堪えた。
彼女を悲しませてはいけない!と心に誓った。
毎晩、仕事帰りの電車の中で泣いていた。その日も泣いたが、いつもと違う。今日は嬉し涙だ。