CATEGORY

ほろほろ通信

『友達に介護を支えられて』|ほろほろ通信 志賀内泰弘

新城市の豊田慶子さん(61)は、93歳の父親と88歳の母親を長く介護してきた。父親は昔から「最後は自分の家で死にたい」というのが口癖。それをかなえるため頑張ってきた。 ときどき父親の妄想に悩まされる。「虫がぞろぞろはっている」とか「火が燃えている」とか。梅雨時には「部屋中が水であふれて家が浮いている」とか。 心配になり真夜中に何回も見に起きるので、自分も眠れない。介護の疲れもあるが、父親の最期が近 […]

『職人かたぎの理髪店』|ほろほろ通信 志賀内泰弘

5年ほど前に小欄で紹介した話。一宮市の小野木朝代さん(54)の息子さんは、自閉症でじっとしているのが苦手。そのため散髪が思うようにならない。そんな息子さんを近所の永田理容店のおじさんは快く迎えてくれる。 お菓子やお気に入りのビデオまで持ち込んで臨むが、座っていられず何度も途中休憩。限界になると「また明日おいで」と言われ、それに甘えて4、5回通うことになる。その忍耐力には頭が下がるという話だ。 今回 […]

『周りの人は自分を写す鏡』|ほろほろ通信 志賀内泰弘

豊田市の酒井梓紗(あずさ)さん(30)は高校生のときにいじめに遭い、その後、精神疾患になってしまった。10年以上も治療を続ける中、体と心に良い食べ物を自分自身で作ることが大切だと気づいた。 そこで、長野県のまごころふれあい農園にインターンシップ(就業体験)として有機農業を学びに行った。 ある日、野菜の袋詰めの仕事をしていたとき、シールの貼り方を間違えてしまった。作業を一緒にしていたみんなのミスだっ […]

第2770号『かえって良かったです 』|ほろほろ通信 志賀内泰弘

豊橋市の松下芳子さん(93)は、骨折などで足が不自由になり週2回、デイサービスに通っている。元気だった80歳ごろまでは一人で電車やバスに乗りどこへでも出掛けていた。2005年に愛・地球博が開催されたときは一日中、会場を歩き回ったそうだ。 まだ一人で歩くことができたころの豊橋鉄道・渥美線の車内での話。 松下さんが高師駅から乗り込むと、満員で座席は空いていなかった。重い手荷物があったので「弱ったな」と […]

チャイムが鳴って出てみると|ほろほろ通信 志賀内泰弘

小牧中学校の校長玉置崇さん(56)は自家用車で通勤している。 6月のある日のこと。いつものように帰宅すると、いったん家の前で車を止めた。車の通りが激しい県道に面しているので、信号のタイミングを見計らい、バックで車庫に入れるためだ。 ハザードランプをチカチカさせて、信号が赤に変わるのを待つ。車を車庫に入れ、家の中に入ってほっと一息ついていると、チャイムが鳴った。 「誰かな」と思い、窓の隙間からのぞく […]

『親ばかですが… 』|ほろほろ通信 志賀内泰弘

瀬戸市の加藤太伸さん(61)の娘さんはアパレルメーカーに4年間勤めていた。ところが、突然辞めて転職するという。これには大反対した。東京本社で商品企画の部署に就き、将来を有望視されていた。 大企業なので安定もしている。転職希望先はベンチャー企業。誰もが知る有名な会社ではあるが、勤務時間が長いなど労働条件が厳しくて離職率が高い。しかし反対を押し切り、勝手に転職してしまった。 しばらくして娘さんから加藤 […]

『兄弟の遅刻の理由』|ちょっといい話 志賀内泰弘

安城市の片桐さおりさん(41)の家の前には長い長い一本道がある。両側はほとんどが田んぼだ。その道は通学路になっていて小学生の分団が通る。 一つの班は平均10人程度。それが10班以上も延々と連なって歩いて行く。片桐さんは洗濯物を干しながら、毎朝その様子を見ている。班長の子どもは大変だ。歩くのが速い子もいれば遅い子もいる。中には、ふざけて田んぼに落ちてしまう子もいるという。 ある春の日のこと。すべての […]

『お義母さん大事にせにゃあかんぞ』|ほろほろ通信 志賀内泰弘

今から42年前の話。大森信子さん(65)は三重県松阪市の生まれ。学校を卒業後、一宮市役所に就職し保育園で働いていた。 職場で出会ったご主人と結婚することが決まった時、親戚中から「大変だね」「苦労するよ」と言われた。尾張地方では嫁入りにお金がかかるという話が近県にまでも聞こえていたからだ。 また、子どもが生まれると、嫁の実家が節目節目にいろいろな物を準備しなくてはならないとも。七五三、こいのぼり、ひ […]

『手話って美しいですね』|ほろほろ通信 志賀内泰弘

名古屋市緑区の小沢きよのさん(69)は手話サークル「たんぽぽ」の一員で、地域の小中学校での手話養成講座などボランティア活動をしている。 25年前、子育てが一段落したのを機に、緑区の生涯学習センターで手話講座を受講。耳の不自由な人たちと一緒に机を並べて学んだ。終了後にその仲間でサークルを立ち上げ、現在まで続けている。 思い返すと、当時は手話がまだ世の中に認知されていなかったように思えるとのこと。電車 […]

『3月11日が誕生日』|ほろほろ通信 志賀内泰弘

美浜町の主婦石黒いさをさん(71)の誕生日は1月17日。18年前、阪神淡路大震災が起きたその日の夜、家族が集まって誕生会を開いてくれることになっていた。 しかし、とてもお祝い気分にはなれず中止に。その後も毎年、家族が誕生祝いをしてくれるというのをかたくなに断り続けた。 代わりに、3人のお孫さんが似顔絵などを描いてプレゼントしてくれたこともある。そして2年前「そろそろ…」ということで解禁にして、16 […]

>プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動とは?

プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動とは?

ゆっくりでいい。一歩ずつでいい。
自分のできる範囲でいいから、
周りのことを思いやる世の中を作ろう

CTR IMG