ちょっといい話『100人分の一歩』志賀内泰弘

さまざまなボランティア団体の代表に友人・知人がいます。その多くの人の悩みは、2つあります。

一つは、長く活動しているにもかかわらず、思うように自分が代表を務めるボランティア団体の活動が広がらないこと。もう一つは、運営資金が常にギリギリで、あちこちに寄付をお願いしていること。この二つの話題になると、お互いの実情を語り合って、苦笑いしながらも盛り上がります。

そんな団体ですから、なかなかポーンと100万円も寄付してもらえることはありません。でも、1万円なら寄付してくださる方がいます。1万円でも、それが100人なら100万円になります。

代表は100人の人から浄財を受けるため、日夜行脚します。3年、5年、10年・・・。長く、そういう活動を続けていると、一つの真理にたどり着きます。それは・・・。

「一人からの100万円よりも、100人からの100万円」

ということです。そりゃあ、パッと100万円手に入った方が楽です。本来のボランティア活動に打ち込めるわけですから。でも、100人からの100万円のほうがありがたいという境地に達するのです。

それは、100万円という「お金」ではなく、100万円を寄付してくださった100人の「ひと」の価値に気が付くからです。

その100人は、身銭を切って財布からなけなしのお金を下さった方です。だから、寄付した先のボランティア活動を、身の回りの人々に広めてくれます。つまり、100万円は、100人の口コミという「目に見えないもの」に形を変えるのです。

さて、「プチ紳士・プチ淑女を探せ!」運動では、「小さな小さな親切」を広める活動をしています。

電車のホームから落ちた人を、線路に飛び降りて助けられたら素晴らしい。でも、それには危険が伴います。渋滞の道路で、脇道から出て来た車を入れてあげる。エレベーターで、駆けてくる人のために、「開」のボタンを押して待っていてあげる。目の不自由な人に「お手伝いしましょうか」と声掛けする。

そんな誰でもできる「小さな小さな親切」。そんなことくらいでは、世の中は変わらないでしょう。

でも、その「親切」を受けた人は、家に帰って家族に言うでしょう。
「今日、こんな親切をしてもらったよ」
と。
すると、ひょっとすると、その「暖かな思い」が無意識に心の中にしみこんで、今度は、自分が他人に対して、「小さな小さな親切」をすることに繋がるかもしれません。

だから、こう思うのです。「一人の100歩よりも、100人分の1歩」こそが、世の中を変えるに違いないのだと。

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プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動とは?

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