「2019サンタクロース・プロジェクト」志賀内泰弘

今年も、群馬県の新町中学校教諭・齊藤貴三先生から、担任をされている2年1組のみなさんの取り組み「サンタクロース・プロジェクト」の報告をいただきました。もう6年目になります。
クリスマスを迎えるに先立ち、12月10日は、世界人権デーでがあります。

そこでまず、斎藤先生はクラスのみんなに世界人権宣言について説明しました。
「すべての人間は生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利について平等である。人間は理性と両親を授けられており、互いに同胞の精神を持って行動しなければならない」
というものです。

メルマガをご覧の皆さん、ご存じでしたでしょうか。2年1組「サンタクロース・プロジェクト」という試みにチャレンジしました。それは、次の2つのことを、クラスのみんなで徹底的に、1週間、とことんやってみようとものです。

(その1)
毎日、3回、人のために善いことをしよう!
(その2)
友達の善い行いを見たら、生活ノートに書こう!

一人ひとりが、この2つのことに真剣に取り組めば、きっと教室の雰囲気が変ってくるはず。誰かをバカにしたりすることもなくなってくる。誰かを傷つけたりもしなくなるはず。そういう居心地の良い、夢の教室をみんなで作ろう!というわけです。人のために、何かをしてあげられる良い子のところへサンタさんはやってくる。なぜなら、サンタさんは見返りを求めず、相手の願いや気持ちを考えて人を喜ばせ続ける実践の達人だからです(ここが「プチ紳士」運動の理念と同じです)。

サンタ目撃情報が続々と届く!
さて、1日目。
いきなり、生活ノートには、サンタ目撃情報がたくさんありました! たとえば・・・。
〇「I君が係でもないのに、黒板を消してくれた」
〇「手が冷たくなっていた時、Мちゃんがカイロを貸してくれた」
〇「今日は、人のいいところを見つけられなかったので、明日は見つけたい」
〇「Sくんがランチマットを片付けてくれた」

友達の「善いこと」を発見
さてさて、2日目以降、次々と友達の「善いこと」が発見されました。
○「泣いている子のところに、みんなが集まって声を掛けた」
○「ボールペンのインクが無くなって困ったら、Rくんがペンを貸してくれた」
○「Мちゃんは、毎朝、冷たい水で雑巾を洗ってえらいなあ」
○「Hくんはサンタさんです。授業中、眠たくて仕方がない時、目をさまさせてくれた」

たった一週間で、クラス全体が変る
さてさて、続けて、3、4、5日目と、こんな「善い行い」がノートに書き込まれました。
〇「僕が暇でつまらなそうにしていたら、Tさんが話し掛けてくれた」
〇「習字の授業のとき、教室が騒がしくなった時、静かにするように促してくれた子がいた」
〇「プリントを率先して配っている子がいた」
などなど・・・

そして、1週間が経ちました。ノートには、びっしり「善いこと」が埋まりました。その結果、2年1組に、こんな変化が現れたそうです。これは、みんなの声です。
(1) 自分が、いつもいろいろな人に助けてもらっていることに気付いた。
(2) 誰かのいいところを見つけるのって大変。周りをしっかり見ていないと見つけられない。
(3) 教室の悪口が少なくなった。
(4) クラスに「ありがとう」が増えた。
(5) みんなが、やさしくなった。
(6) 自分と相手で、当たり前のように違う~、相手を受け入れることが大切と思う。
(7) 自分は人と関わるのが苦手だから。関わり方がよくわからないけれど、すすんでみんなにいいことをすると、仲良くなれるかもしれないと思った。

たった一週間で、クラス全体が変るのですね。その理由は明白です。「善いこと探し」をしたからです。お互いの「善いところ」を見つけて、褒める。たった、それだけのことですが、なかなかできません。たぶん、そのことを私たち大人は知っています。職場で、地域で、家庭で、人の悪いところにばかり目が向いてしまう。かなり強く意識して「善いところ」に目を向けないと、「善いところ」は見つからないのです。これは、中学生たちの試みです。

でも、会社の中でやったら、働きやすい環境になるのではないでしょうか。実際、既にいくつもの企業が同じような取り組みをしています。

誰もが幸せに暮らせる社会になったいいですね。
みんなさ、良いお年をお迎えください。

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