ほろほろ通信『保育園児からの手紙』志賀内泰弘

名古屋市北区の川口伊津子さん(73)の義母は、11月5日で満99歳になる。昨年、白寿のお祝いをした。その義母が73歳の時の話。

家の近くにある保育園の女の子から一通の手紙が届いた。M子ちゃんだ。「敬老の日に地域のお年寄りに感謝の手紙を書こう」という園の行事として書かれたものだった。昔、小学校の先生をしていたこともあり、子どもが大好きだった。筆まめでもある。すぐに「ありがとう」と返事を書いた。

その後も手紙の交流が続いた。M子ちゃんの誕生日にはお菓子やコーヒーカップ、花瓶を贈った。M子ちゃんからは置物やオルゴール付きの手紙をもらった。毎年、クリスマスカードも届く。やがて月日が流れ、M子ちゃん、いやM子さんが就職してからは、ときどき一緒に食事をする仲になった。

その日は「今日はMちゃんとデートなの」とうれしそうに言って出掛けて行く。そのM子さんが昨年の8月に結婚。お祝いを贈った。すると、結婚式の写真と新婚旅行のお土産をもって、わざわざあいさつに来てくれた。

とても100歳近いとは思えぬほど元気で、周りは「あと10年は大丈夫」と話している。ところが、川口さん夫婦の方が共に持病があり入退院を繰り返しており、自分たちの方が心配なくらいだという。

「M子さん、25年もの間ありがとうございます。これからも義母のことをよろしくお願いします」と伊津子さんはおっしゃった。

<中日新聞 掲載2011年07月03日>

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