ほろほろ通信『あいさつで人生が変わる』志賀内泰弘

名古屋市南区の内山美恵子さん(63)は25歳で結婚。ご主人が養子に来てくれた。

新婚旅行から帰った翌朝のこと。先に起きて朝食の支度をしていると、ご主人が2階から降りてきて、内山さんの両親に「おはようございます」と言った。実は内山さんの家では、家族同士で「おはよう」と言う習慣がなかった。その一言のおかげで、すぐに家族として打ち解けて仲良く暮らすことができたという。

内山さんは細い道路を自転車で通るとき、前を歩く人に声をかける。「右側を通らせてもらいます」。すかさず「ありがとうございます」と添える。社会保険事務所で手続きする際も同じ。長く待たされても「助かりました。ありがとうございます」と言うと、無表情な担当者が「頑張ってね」と答えてくれる。「すみません」ではなく「ありがとう」と言うのがポイント。

動物や植物にもあいさつする。枯れてしまった仏壇のキキョウに「きれいに飾ってくれてありがとうね」などと。ご主人は5年前に他界。しかし、ご主人譲りのあいさつの習慣が、今も自然と口に出るという。

内山さんは以前、小学校の先生をしていた。気が小さくてなかなかあいさつができない子もいる。そんな時、先生の方から「おはよう」「こんにちは」と声をかける。
「一般的に、あいさつは目下の者が先に言うのが世の習いです。それにこだわらず、大人が手本を示してあいさつすることが、住みやすい社会を作るために必要なのでは」とおっしゃった。

<中日新聞掲載2010年09月12日>

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