<氏名>一柳さん
<年齢>58
<性別>男性
<住所>岐阜県
<心に響いた「たった一言」>
「どうかお大事になさってください」
<「たった一言エピソード」>
その言葉には決して事務的ではない真心が感じられた。私が原因不明の下痢に悩まされ近所のドラッグストアに駆け込んだ時、相談にのってくれた女性店員の言葉である。
「どうかお大事になさってください」
その人は店内にある一つ一つの薬について親切丁寧に説明してくれた。そしてその間ずっと笑顔はたやさなかった。すべての言葉や態度が親身で思いやりや優しさが伝わってくる。
私の仕事は営業だ。かなり多くの人と接している。そして、それなりの誠意で接すれば少なからず感謝されると肌で感じている人間だ。ともすれば自分はいつしか常に感謝される側の人間で、自分が相手に感謝することが忘れ去られていたような気がする。
しかし彼女のおかげで人に感謝されること以上に、自分が人に感謝出来る喜びが私の中に沸いてきた。それ以来、店で彼女と出会う時、どちらからともなく「こんにちは」「こんばんは」と挨拶するようになった。
そして、私は「いつもありがとう」と彼女に言う。彼女はいつも満面の笑顔だ。そんな時、私はとても幸せな気持ちになれるのである。