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ほろほろ通信

ほろほろ通信『アシナガバチの心配をして』志賀内泰弘

4月下旬、刈谷市の高山千可子さん(47)宅の2階バルコニーに、アシナガバチが巣を作り始めた。ご主人に「大きくなる前に駆除して」と頼むと、「ちょっかいを出さなければ刺されないから大丈夫」と言われた。その言葉に従い、高山さん一家はアシナガバチとの共生を始めた。 自宅の隣がご主人の会社事務所。2階で繋がっており、普段はバルコニーを使って行き来している。しばしば二人のお子さんたちも、事務所のコピー機やパソ […]

ほろほろ通信『息子の一人旅』志賀内泰弘

学校が秋休みの10月11日、犬山市の花木希容子さん(48)の長男・優太君(小学6年)は、おにぎりと釣りざお、それに寝袋を持って自転車旅行に出発した。 「木曽川沿いに下って海で釣りをする」という一人旅の計画。しかし地図も持たず、野宿するという。引き留めたが言い出すと聞かない。自由奔放な性格で、「大きくなったらジャングルの中で生活したい」と言っているほど。たぶん、途中で不安になって帰ってくるだろうと思 […]

ほろほろ通信『トウモロコシの思い出』志賀内泰弘

この夏、岩倉市の住田和子さん(75)は、トウモロコシをもらった。弟さんが育てたものだ。早速食べようと、皮を剥ぎ取って蒸す。がぶりとかぶりつくと、口いっぱいに甘い香りが広がる。そして、ほろ苦い思い出がよみがえった。 昭和19年の夏の日のこと。農家をしている母方の祖父が、トウモロコシを届けてくれた。当時小学校の低学年だった住田さんに、母親がおやつに出してくれた。一緒に食べていたところに来客があった。母 […]

ほろほろ通信『アサガオに励まされて』志賀内泰弘

豊田市の田中久美子さん(60)は、3月にご主人を亡くした。悲しみに明け暮れ、まるで抜け殻のような日々を送っていた。 最低限の家事だけをこなし、テレビの前でボーと過ごす。家の前に並べていたプランターの花も、水やりを忘れて枯れてしまった。そんな様子を心配して、近所に住む友人がアサガオの鉢植えをプレゼントしてくれた。一つの鉢にえんじ色とむらさき色の2種類の花がいくつか咲いていた。 実は田中さん。昔はアサ […]

ほろほろ通信『まだ十歳ですよ』志賀内泰弘

去る7月7日、半田市の吉田陽子さん(49)は小学校の個人懇談会へ出掛けた。いつものことながら、少し不安を抱きつつ。というのは、小学5年生の息子さんが広汎性発達障害のため、集団行動が苦手だからだ。感情を伝えたり読んだりすることが難しく、周りの人とのコミュニケーションがはかりにくい。 新任の伊藤正明先生は、開口一番にこうおっしゃった。「頑張ってますよー」。続けて「僕は大輝(ひろき)君のことが大好きです […]

ほろほろ通信『心配しております』志賀内泰弘

台風15号が近づいていた9月20日(2011年)。名古屋市守山区の大川孝次さん(76)は、不安な夜を迎えていた。テレビのニュースは、堤防が氾濫して浸水した民家の様子を映していた。消防署員に救助されたり体育館に避難する人たち。 人ごとのように思っていたことが、こんな身近で起きようとは。自分の住んでいる町が避難勧告の対象となったことが、何度もテロップで流されていた。そんな時、電話が鳴った。昔住んでいた […]

ほろほろ通信『母が作るタオル帽子』志賀内泰弘

北区の水野悦子さんは(59)は、8年前、乳がんの手術をした。抗がん剤治療を受け副作用にも苦しんだ。幸いその後、転移することなく、現在は元気に生活している。大勢の人にお世話になった恩返しと思い、昨年からがん患者を支援するボランティア活動を始めた。 その一つがタオル帽子の製作だ。抗がん剤は副作用で髪の毛が抜けてしまう。頭が冷えないように温かくするためのものだ。またタオル生地なので柔らかい。おしゃれな柄 […]

ほろほろ通信『思い出のマンションで』志賀内泰弘

岐阜市の高崎裕樹さん(51)は、2年ほど前に奥さんを病気で亡くした。その3カ月後、まだ悲しみが深く残る中、高校生の娘さん、社会人と大学生の息子さんの4人で家族の思い出の地を旅した。15年ほど前に会社の転勤で暮らしたことのある東京や家族旅行で行った御殿場(静岡県)・箱根(神奈川県)へ。 会社の社宅のマンションは多摩川べりにあった。眺めのよい部屋だった。たまたまその部屋に、以前から親しくしている職場の […]

ほろほろ通信『親御さんに報告したい』志賀内泰弘

瀬戸市の池戸智美さん(44)が、藤が丘駅から地下鉄に乗ったときの話。 座席の斜め前で、二人の女子高生が大声でおしゃべりをしていた。髪を染め、長い付けまつげに派手な化粧。周りの人たちも顔をしかめている。チラッと顔を見て「親の顔が見てみたいものだ」と思った。 うとうとしていると、突然車内に「キャー!」と叫び声が響き渡った。真向かいに座っていた女子中学生が吐いてしまったのだ。真っ青な顔をしている。床に汚 […]

ほろほろ通信『母の教え「人の出会いを大切に」』志賀内泰弘

豊田市の河野則雄さん(69)は自動車工場に勤めていた。いったん定年退職した後、会社から請われて全国で期間従業員を募集する仕事に就いた。 皮切りは2月の厳寒に函館への出張。次の目的地である室蘭へ行く駅のホームでのこと。後ろから同年配の女性が足早にやってきて「室蘭へ行く特急はどこですか」と聞かれた。発車時刻は迫っている。河野さんも初めてのことで迷っているところだった。 駅員さんを呼びとめて聞き、一緒に […]

>プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動とは?

プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動とは?

ゆっくりでいい。一歩ずつでいい。
自分のできる範囲でいいから、
周りのことを思いやる世の中を作ろう

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