ほろほろ通信
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ほろほろ通信『恩返しのコンサート』志賀内泰弘

瀬戸市の尾山寿子さん(73)には重度身体障害の息子さんがいる。範芳さん(44)だ。ポリオ(小児まひ)で四肢機能障害になった。今も車いすの生活で、寿子さんが介護をしている。 小学校4年までは訪問授業で自宅まで先生が教えに来てくれた。ところが教育制度が変わり5年生から養護学校へ通わなくてはならなくなった。範芳さんを背負い路線バスに乗る。途中、迎えに来ているスクールバスに乗り換える。学校の授業中もそばに […]

ほろほろ通信『「ありがとう」と目で合図して』志賀内泰弘

去る1月27日の午後1時45分頃、名古屋市北区の前田稔さん(85)は理髪店に行くため黒川(北)の停留所でバスを待っていた。到着したバスの中を「座れるかなあ」と外からのぞく。満席のときには、次のバスが来るのを待つことにしている。幸いこの時は空席があるように見えたので乗り込んだ。 ところが優先席はお年寄りで埋まっていた。一段高くなっている最後部の座席しか空いていない。「どうしよう」と迷っていると、乗降 […]

ほろほろ通信『レジの女性の気遣い』志賀内泰弘

春日井市の小椋麻咲子さん(35)は、いつも買い物に出掛けるたびに苦労する。生後7か月の息子さんを抱いていると、大きな荷物を持ち運びできない。特売品があっても最低限の物だけ買って帰ってくる。 その日もスーパーマーケットで、眠ってしまった息子さんを抱えてレジに並んでいた。順番が来ると、60歳くらいのレジ係の女性が、何も言わずにエコバッグに商品を詰め込んでくれた。もちろんセルフサービスなのに…。お礼を言 […]

ほろほろ通信『立派なお父さん』志賀内泰弘

瀬戸市の梅田和子さん(66)がスーパーへ買い物に出掛けたときの話。その日は特売日で、10台以上あるレジはいずれも長い列ができていた。順番を待っていると、すぐ後ろに幼い二人の子どもを連れた父親が並んでいることに気付いた。5歳と3歳くらいの男の子だった。上の子が大事そうにバナナを一房抱えている。 待っている間、二人の子は騒いだりせずおとなしくしていた。「この年ごろだと、じっとしていられないのが普通なの […]

ほろほろ通信『頭の中が真っ白に』志賀内泰弘

名古屋市瑞穂区の岡島哲明さん(61)は、昨年の5月初め、のどの異常に気づいた。急にかすれて声が出なくなったのだ。その時、頭に浮かんだのが喉頭がんで亡くなった父親のことだった。「まさか」と思い、大学病院へ飛んで行った。すると、先生は「軽いポリープです。日帰りで手術できますが、予定が詰まっているので3週間後にまた来てください」。とりあえずほっとして帰宅した。 ところが、3週間後に行くと「これは普通の声 […]

ほろほろ通信『お兄ちゃん、これ開けてくれない?』志賀内泰弘

名古屋市名東区の横井和子さん(78)は、4つの病院へ月に7回通院している。とはいうものの比較的元気で、週に1回「戦争と平和の資料館ピースあいち」でボランティア活動もしている。 ところが、この1年くらい特に体の衰えを感じて困ったことがあるという。瓶詰などのふたが固くて開けられないのだ。海苔の瓶はガスこんろで少し温めて布巾を巻いてひねれば開く。 しかし、ペットボトルはガスで温めるわけにはいかない。栄養 […]

ほろほろ通信『ささやかな恩返し』志賀内泰弘

名古屋市熱田区の大西隆信さん(64)は定年退職後、社会へのささやかな恩返しとしてシーン・ボイスガイドのボランティアを始めた。視覚障がい者が映画を楽しむためのお手伝いをする活動だ。 スクリーンが見えないので、画面の風景や俳優のしぐさなどをマイクで説明する。映画の中の会話とダブらないように、簡潔で的確な言葉が求められる。そのため、大西さんが参加している団体「ボイス・ケイン(声のつえの意)」では大勢のメ […]

ほろほろ通信『たくさんある「いい話」』志賀内泰弘

「ほろほろ通信」欄外の「読者の皆さんへ」を読み、中区の三治和代さん(59)は思った。「いい話なんて、そうあるものじゃないわ」と。 「でも何かないかしら」と名古屋駅の構内を歩いていると、前を歩いていた中年の女性が、前かがみになって何かを拾った。それは壊れたメガネだった。そばに落ちていた部品も拾い、近くの派出所へ届けた。 三治さんは「あっ」と思った。落ちていた場所というのが、目の不自由な人たちを誘導す […]

ほろほろ通信『押入れの麦わら帽子』志賀内泰弘

名古屋市天白区の藤城加恵子さん(74)の家の押入れには、リボンが付いた麦わら帽子が大切にしまってある。ときどきそれを眺めては温かな気持ちになるという。 3年前の9月23日のこと。帰宅した中学生のお孫さんが「お兄ちゃんが近くの道路でアルバイトをしていた」と報告に来た。見に行くと、マンションの道案内の看板を持って舗道にじっと座っていた。残暑厳しい日で、汗だく。ずっと野球部だったお孫さんは「炎天下での練 […]

ほろほろ通信『大みそかの「トイレの神様」』志賀内泰弘

一昨年の4月、岡田豊さん(57)が岡崎市の南中学校校長に赴任すると、前任からこんな申し送りを受けた。大みそかになると、南中学に「トイレの神様」がやってくるというのだ。 25年前、卒業生4人が大みそかにやってきて外庭の掃除やペンキ塗りの補修など奉仕活動を始めた。その後何年かたち、それぞれの事情で一人減り二人減り。しかし、今でもたった一人、大久保芳朗さん(39)という造園業を営むОBだけがやってくるの […]

>プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動とは?

プチ紳士・プチ淑女を探せ!運動とは?

ゆっくりでいい。一歩ずつでいい。
自分のできる範囲でいいから、
周りのことを思いやる世の中を作ろう

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